2018/04/26

<CARL HANSEN & SON> CH25

こんにちは。先週の定休日は高山へ出張だったのですが、桜が満開~散り始めの状態でした。先月末に豊橋で咲いていた桜をしっかりお花見できていなかったので名残り惜しい気持ちがあったのですが、そんな事もすっかり忘れていた矢先に高山で元気に大きく咲いている桜に出会えて、驚きと共にとても得した気分でした。
そして、いつも出張では時間がなく慌ただしいのですが、たまたま今回は時間が取れたので昼は高山ラーメンを食べ、有名な美味しいパン屋さん「トラン・ブルー」にも行き、夜は高山の郷土料理を堪能することも出来ました(ひたすら食べる)。飛騨高山は親戚もいるので子供の頃から毎年行っている慣れ親しんだ土地ということもありますが、空気がきれいで大好きな町です。

さて明後日からはGWですね。お天気も概ね良さそうなので満喫なさって下さいませ!
当店はGW期間中、5月2日(水)以外ずっと営業しております。当店へもぜひご来店下さい。
詳しくはコチラ→GW期間中の営業日時


前置きが長くなりましたが、本題に移ります。

現在開催中の「Yチェア特別展」では先月末より普段展示のないYチェア「ビーチ/ブラックカラー」「ウォールナット/オイル仕上げ」や、Yチェアの構造見本等を特別展示しています。

特別展の中で、Yチェアではありませんが「CH25(オーク/ブラックカラー塗装/ブラックペーパーコード)」ラウンジチェアも特別展示しております。
CH25Yチェアと同じく「The First Master Pieces」と呼ばれ、ハンス J・ウェグナーがカール・ハンセン&サンのためデザインした最初のコレクションの内の一つです。

The First Master Piecesは「CH22」「CH23」「CH24Yチェア)」「CH25」「CH26」の5種のチェアを指し、1949年ウェグナー が2代目社長であるホルガー・ハンセン(カール・ハンセンの息子)の自宅に3週間滞在し、描き上げたチェアたちです。
ではなぜ3週間でデザインしたのか。「カール・ハンセン&サン社」の歴史と共に少しご紹介します。

1940年代は第二次世界大戦の影響もあり、カール・ハンセン&サン社が低迷していた時期でした(ちなみに創業は1908年)。量産体制に方向転換しながらも、低価格な製品を販売・輸出するのではなく、品質で勝負することが優先すべきだと品質向上を目指して試行錯誤していたのでした。

そして1949年6月、ホルガー・ハンセンはその頃まだ無名であったウェグナーの作品をコペンハーゲンで知り、自身も家具職人であったホルガは一目見て質の高さが分かり、大きな興味を持ちます。すぐにウェグナーへ業務提携を依頼し、オーデンセ(※注:デンマーク第三の都市)の工場へ来て欲しいと招待。ウェグナーはホルガーの自宅に泊まり込みながらたった3週間の間に5脚をデザインし、ホルガーや工場長と共にプロトタイプを試作したのです。

急ぐ必要があったのは、その2か月後に開かれる8月のフレデリシア見本市に間に合わせるためでした。しかしそんな中でもウェグナーの図面は詳細にいたるまでよく記されおり、製作に関しても一切の妥協を許さなかったそうです。

ウェグナーと職人との生産体制も順調に運び、発表以来特に「CH24/Yチェア」は一気に生産数を伸ばしました。翌年1950年の展示会も盛況に終わり、ウェグナーが関わった1949年を機にカール・ハンセン&サン社は第一線に返り咲いたのでした。その後、また様々な事があり再び低迷した時代があったのですが、1990年代に日本へ輸入を行う子会社を設立して以来、カール・ハンセン&サン社は好転して今に至っています。


さて「The First Master Pieces」の話に戻りますが、この中ではCH22・CH23は伝統的なスタイルを持ったチェアである事に対し、彫刻的なフォルムのCH24とCH25はその当時革新的なデザインでした。
シーグラス(イグサに似た素材)が主流であった時代にペーパーコードという素材の選択も斬新だったようです。ペーパーコードは戦時中物資が不足していた時代に代替品として生まれたものですが、ウェグナーはその強度と木材と同じ様にナチュラルな風合いを持つことから好んで採用していました。

CH22・CH23・CH24も手作業でペーパーコードを張っていますが、CH25は座面と背に二重でペーパーコードが使用されており、その長さは400m。熟練の職人でも張り作業に約10時間を要します(ちなみにYチェアは120mのペーパーコードを使用、張り作業は熟練した職人で約1時間との事)。

ダブルに張られた美しい背と座を持ったこのラウンジチェアは、体全体を預けられる快適な座り心地。
しっかりと張られているので硬い座り心地だと思われる方も多いですが、実際はペーパーコードが体に優しく馴染み、ゆったりくつろぐ事が出来ます。

ペーパーコードはナチュラルまたはブラックからご選択可能。樹種もそうですが、色が異なるとまた違った趣がありますね。
そして意外とコンパクトなサイズであるので日本の住宅環境にも適しています。圧迫感なくお部屋を広く使っていただけます。

CH24だけでなく、CH25もぜひ見て座って、そのペーパーコードの美しさと丁寧な張りを実際にご確認いただければと思います。
※「CH25」は5月7日(月)まで特別展示しております。ぜひご来店くださいませ。


<CARL HANSEN & SON CH25>
樹種: オーク/スモークドオーク/ウォルナット
仕上げ方法: ソープ仕上げ/オイル仕上げ/ホワイトオイル仕上げ/ ブラックカラー塗装/ ラッカー仕上げ
張地: ナチュラルペーパーコード/ブラックペーパーコード
サイズ:W710 D730 H730 SH350 AH550 mm
販売価格:¥329,000 +税~
Made in Denmark

【 SEVEN STYLE | Carl Hansen & Son正規販売店 】
TEL: 0532-54-1155
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